どっちが正解？転職と異動の違いと動く際の注意点

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社会人でキャリアアップを目指す方は、こんな悩みはありませんか？

実は、キャリアアップで転職と異動のどちらを選ぶべきかは、個々の状況によって異なります。

そこで本記事では、転職と異動それぞれの特徴とメリット・デメリットについて解説。

記事を読むメリットは以下のとおりです。

私自身、2回の転職によって職種転換とキャリアアップを経験しました。

結論、キャリアアップを狙う際は、それを実現したい時期をふまえて転職と異動どっちを選ぶべきか判断するのが重要です。

自分の置かれた状況をよく俯瞰し、チャンスを掴めるよう最適な選択をしましょう。

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どっちが正解？転職と異動の違い

社会人がキャリアアップを目指す際、独立を除けば、転職か異動どちらかの手段をとります。

転職と異動の特徴と違いは以下のとおり。

項目	転職	異動
キャリアアップの機会	多い	少ない
キャリア実現のスピード	早い	遅い
収入アップの可能性	高い	低い

結論からいえば、キャリアアップをはかるのにオススメは「転職」です。

社内の人事状況だけに捉われるより、転職市場全体で見たほうがキャリアアップの機会は圧倒的に多いからです。

また、キャリアアップ実現に要する時間も、時期が未定の「異動」よりも、入社日が決まっている「転職」のほうが早いと言えます。

そのほか、収入アップにつながる可能性が高いのも「転職」。

深刻な人手不足で、優秀な人材を確保するため好待遇を打ち出す企業は沢山あるからです。

ただ、「異動」によるキャリアアップが誤りというわけではありません。

本人のキャリア志向やリスクヘッジ、実現したい時期によって「転職」より「異動」が適している場合もあります。

そこで、以下「転職」と「異動」各々の特徴とメリット・デメリットについて解説します。

転職によるキャリアアップ

転職活動を通じキャリアアップを目指す場合、主な選択肢は以下の3つです。

以下、それぞれの特徴とメリット・デメリットを解説します。

民間の転職サイトを活用

転職活動にあたって、民間の転職サイトを活用する方法です。

社会人がキャリアアップを目指す上でもっとも一般的な方法と言えます。

以下、㈱マイナビによる「転職動向調査2020年版（2019年）」による調査結果です。

正社員として働く20～50代の男女のうち、2019年に転職した方が転職活動で利用した手段をまとめたデータになります。

調査によると、転職先企業の情報収集又は応募の手段として最も多かったのは「転職サイト」でした。

私自身、2度の転職活動において情報収集と応募に利用したのはいずれも「転職サイト」。

業種・職種を問わず、あらゆる求人情報にアクセスできるので、幅広い世代に利用されている転職方法です。

特に、求職者ニーズをふまえて特定の業種・職種や年齢層などに特化した転職サイトが人気。

参考まで、求職者ニーズに特化したオススメの転職サイトを2つ紹介します。

管理部門に特化した転職サイト

求職者ニーズに特化したオススメの転職サイト一つ目は、管理部門に特化した転職サイト「MS-Japan」です。

労務をはじめ、人事・総務・経理・法務などのバックオフィス求人を豊富に取り揃えています

なお、労務などの管理部門の求人は、経験者かつ年次の高い方を求める傾向にあります。

労務管理の実務経験が豊富な方や社労士などの有資格者は、転職エージェントを活用してハイクラスの求人に応募するのも手。

以下、MS-Japanのリンクを貼っておくので、気になる方はどうぞ。

＼管理部門や士業に特化した転職サイト／

若手未経験者に特化した転職サイト

求職者ニーズに特化したオススメの転職サイト二つ目は、若手未経験者に特化した転職サイト「日本若者転職支援センター」です。

未経験分野への転職を検討している20代を対象とした転職支援サービスになります。

キャリアカウンセリングで求職者の適性と希望を見極め、優良企業の仕事を紹介してくれます。

未経験転職に強いキャリアアドバイザーが、選考書類の作成～面接対策まで徹底的にサポートしてくれるのが特徴です。

「新しいキャリアを築きたいけど経験がない…」という方にオススメの転職サイトになります。

以下、日本若者転職支援センターのリンクを貼っておきますので、気になる方はどうぞ。

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公的機関を活用

民間の転職サイトではなく、公的機関が提供する転職サービスを活用する方法です。

本記事では、「ハローワーク」と「東京しごと財団」の２つを紹介します。

ハローワーク

離職時の求職者給付手続きでおなじみの公共職業安定所が提供する転職支援サービスです。

ハローワークが提供する求人情報は、自身のパソコンやスマホからいつでも検索できます。

>>インターネットサービス｜ハローワーク

なお、ハローワークで求職登録（窓口で申込み）した方は非公開求人も確認できるようになります。

そのほか、求人検索用のパソコンが設置されているなど、だれでも利用可能な仕組みが整っています。

東京しごと財団

東京しごと財団は、東京都の委託事業による転職サポート機関です。

都内で働きたい方に限定されますが、利用無料かつ安心サポートも付く便利なサービスになります。

東京しごと財団が提供する主なサービスは以下のとおり。

30～54歳の正社員希望者を対象としており、未経験者歓迎の求人も多数取り扱っています。

年齢条件に当てはまる方は利用してみるのも手です。

直接応募

企業のHP上に掲載された求人情報から直接応募する方法です。

自社HPからの直接応募は、転職サイトの利用料やエージェントへの成功報酬を支払う必要がないため、多くの企業で取り入れられています。

転職サイトの求人情報と比べると、仕事内容や福利厚生などの情報が断片的な場合もあります

そのため、企業へ直接応募する際は、問合せフォームから質問したり、転職サイトへ情報が掲載されているかなども確認してみましょう。

転職のメリットとデメリット

次に、キャリアアップを目指す上で「転職」を選択するメリットとデメリットについて解説します。

転職のメリット

キャリアアップを目指す上で「転職」を選択するメリットは以下のとおりです。

以下、順番に解説していきます。

自分のタイミングで仕事を変えられる

転職を選ぶメリットの一つは、自分のタイミングで仕事を変えられることです。

近年の転職市場は人手不足や人材流動化の加速も相まって、1年を通じて求人が溢れています。

転職サービス「doda（デューダ）」が公開した「転職市場予測2023下半期」では、以下の分野すべてで求人が増えるとの予測も出ています。

そのため、自分が望むタイミングでキャリアアップを狙うには絶好の機会。

社内公募や異動を待つのは時間のロスだと考える方は、積極的な転職活動をオススメします。

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年収がアップしやすい

転職を選ぶメリットの二つ目は、年収がアップしやすいことです。

以下は、株式会社マイナビによる『転職動向調査2023年版』の調査結果の一部抜粋です。

2022年に転職した20～50代の男女1,500名（正社員）の年収の変化を調査したところ、全体では2019年～4年連続で年収アップの割合が増加。

特に、性年代別では「男性の20代・30代」、職種別では「クリエイター・エンジニア」の年収アップの割合が高い結果となっています。

仕事への意欲が高まる

転職を選ぶメリットの三つ目は、環境が変わり仕事への意欲が高まることです。

以下は、2023年に行われた株式会社ビズヒッツによる「仕事のモチベーションが上がらないときの対処法に関する意識調査」結果です。

インターネットで社会人500人を対象に調査した結果、仕事で「評価・感謝されたとき」にモチベーションが上がると回答した人が最多に。

また、「仕事内容が好き・得意」が3位、「雰囲気・人間関係がよいとき」が4位といずれも仕事の意欲に与える影響の大きさが示されました。

一方、仕事のモチベーションが上がらない要因は以下のとおり。

「仕事内容に興味がもてないとき」がダントツの1位となりました。

以上の結果からも、「転職」によって仕事への意欲が高まるきっかけにつながると言えます。

転職のデメリット

一方、「転職」を選択することで以下のデメリットも生じます。

以下、順番に解説していきます。

準備に要する負担が大きい

「転職」を選択するデメリットの一つ目は、準備に要する負担が大きいことです。

具体的には、仕事以外の時間を使って以下の作業をこなす必要があります。

特に大変なのが「採用試験への参加」。

履歴書や職務経歴書は一度作成すれば使い回しできますが、面接や筆記試験は都度日程調整しなければならないからです。

年休を使ったり、定時退社して選考会場に向かうなど、スケジュール調整は思いのほか負担が大きいものです。

そのため、転職活動の際はスキマ時間を使って小まめに準備を進めるようにしましょう。

収入が途絶するリスクがある

「転職」を選択するデメリットの二つ目は、収入が途絶するリスクがあることです。

一般的に、転職する際は次の就職先が決まった後、現在の勤め先へ退職を申し出ます。

継ぎ目なく転職できれば問題ありませんが、そうでないケースもあります。

その場合、空白期間の間は収入が途絶し、貯金を切り崩して生活しなければなりません。

そのため、転職の際は退職日～次の入社日まで空白期間が生じないようにするのがポイント。

どうしても空白期間が生じる場合は、転職先の給与締日や支払日を確認し、次の収入がいつ入るのか把握した上で生活しましょう。

現状より待遇が下がる場合がある

「転職」を選択するデメリットの三つ目は、現状より待遇が下がる場合があることです。

以下のように実際務めてみないと分からないことも沢山あります。

ほかにも、固定残業代のせいで実収入が予想より少なかった、所定労働時間が長く時給換算すると待遇が下がったなど要因は様々…

そのため、待遇で不明な点は、会社説明会や面接などの際に必ず確認しておきましょう。

異動によるキャリアアップ

ここまで、キャリアアップで「転職」を選んだ際の選択肢やメリット・デメリットを紹介しました。

ここからは、キャリアアップを狙うもう一つの方法、社内の「異動」について解説します。

以下、「社内公募」と「定期異動」の2つを取り上げます。

社内公募

「異動」によってキャリアアップを狙う一つ目の方法は、「社内公募」に応募することです。

選抜にあたっては、各部署が面接や書類選考を行って対象者を決定します。

なお、「定期異動」との決定的な違いは、本人の希望が反映される点です。

定期異動では、異動先やポジションは経営層・管理職・人事部の間で調整されることが常。

その点、社内公募は選考を受けるかどうか本人が自由に選択できます。

自主的に応募できるので、キャリアアップのほかキャリアチェンジを狙う方にもお勧めです。

定期異動

「異動」によってキャリアアップを狙う二つ目の方法は、「定期異動」を待つことです。

定期異動の主な内容は以下のとおり。

大手～中堅企業では、毎年4月からの新年度に向けた体制変更のため、同年2月頃から決定や内示の動きが加速します。

ただ、中小零細企業は従業員の職掌やタスク、部署分けが曖昧で定期異動がない場合もあるので留意しましょう。

異動のメリットとデメリット

続けて、異動（社内公募と定期異動に共通）のメリット・デメリットについて解説します。

異動のメリット

キャリアアップに際して異動（社内公募 or 定期異動）を選ぶ主なメリットは次のとおりです。

以下、それぞれのメリットについて解説します

転職と比べてリスクや負担が少ない

キャリアアップで異動を選ぶメリットの一つ目は、転職と比べリスクや負担が少ないことです

具体的なメリットは以下のとおり。

転職を選択した場合と比較すると、生活基盤を維持したままキャリアアップを狙えるため、リスクは非常に少なくなります。

また、採用試験に参加するため会社を休む必要もなくプライべート時間を確保できるのも魅力です。

職場環境に馴染むのが早い

キャリアアップで異動を選ぶメリットの二つ目は、職場環境に馴染むのが早いことです。

些細なことだと感じるかもしれませんが、実は職場環境に馴染むには重要な要素。

踏襲できれば、気をもむ要因を減らし職場環境に馴染むスピードを上げることにつながります

結果、席や同僚の顔ぶれが変わるなど、多少の環境変化があってもパフォーマンスを発揮しやすくなります。

集中して新しい仕事に挑戦できる

キャリアアップで異動を選ぶメリットの三つ目は、集中して新しい仕事に挑戦できることです

仕事に集中できる主な理由は以下のとおり。

上述したとおり、異動は転職と比べてリスクが少なく職場に馴染みやすいメリットがあります

また、仕事のマンネリ化から解放されることで集中力が高まるなど、メリット盛り沢山です。

異動のデメリット

一方、キャリアアップにおいて異動（社内公募 or 定期異動）を選ぶデメリットもあります。

以下、異動におけるデメリットについて順番に解説します。

異動時期を自分で決められない

キャリアアップで異動を選ぶデメリットの一つ目は、異動時期を自分で決められないことです

主な理由は以下のとおり。

上記のとおり、転職と異なり、自分で異動するタイミングを決めることはできません。

すべて企業側の事業運営や人員配置の方針に左右されます。

そのため、スピード感を持ってキャリアアップを狙う方には不向きな選択です。

また、社内公募にいたっては導入すらしない企業も一定数あるので要注意！

社内公募は、いわば組織内における優秀な人材の引き抜き。

引き抜かれた部署は欠員が出て補充が必要になる上、部署間の人員バランスが崩れる要因になります。

また、社内公募を実施する部署の上長と本人との間で合意がなされるため、仕事への適正を十分はかることができないなど、組織的なリスクをはらんでいます。

希望が通らない可能性がある

キャリアアップで異動を選ぶデメリットの二つ目は、希望が通らない可能性があることです。

主な理由は以下のとおり。

異動希望部署が人気ポジションだったり、必要なスキルを保有する社員が他に居るなど、ライバルが多いと希望が通らない場合があります。

そのため、むしろ異動希望が通らない可能性のほうが高いといえます。

公募落選による自信喪失や望まない異動による失望によって業務意欲が低下する事態も想定されるなど、希望が通らないデメリットは思いのほか大きいです。

人間関係が悪化する恐れがある

キャリアアップで異動を選ぶデメリットの三つ目は、人間関係が悪化する恐れがあることです

主な理由は以下のとおり。

例えば、社内公募に応募 or 定期異動の希望を上司へ伝えた場合、本人が異動を希望していることは明白です。

希望が通らず同じ部署に留まった場合、上司や同僚との人間関係がギスギスするなど悪影響が出る可能性は否定できません。

また、異動希望がかち合った結果、希望が通らなかった同僚から逆恨みされる可能性も考えられます。

他にも、異動先で人間関係が上手くいかずトラブルになるなど様々なデメリットが潜んでいることも留意しておきましょう。

まとめ

以上、キャリアアップを目指す際の転職と異動の違いを解説しました。

キャリアアップに際し転職と異動どっちを選ぶべきかは個々の状況によって異なります。

能動的かつ短期間でキャリアアップを狙うなら「転職」、今の環境を維持しつつリスクを減らしたいなら「異動」と、重視する要素を整理しておきましょう。

なお、転職を選ぶ際は、候補先企業の情報をまんべんなく収集しましょう。

具体的には、求人情報だけでなく会社の雰囲気や従業員の素行なども確認できるとベター。

別記事で求人情報で気をつけるべき特徴25選を解説しているので、気になる方はどうぞ。