【知らないとヤバい】修論執筆の心構えと教授との接し方

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社会人で大学院進学を検討する方はこんな悩みはありませんか?

✔ 留年せずに卒業できるか心配だ
✔ 修士論文を書き上げる自信がない
✔ 指導教授と仲良くできるか不安

そこでこの記事では、社会人院生が無事に大学院を卒業するためのポイントを紹介します。記事を読むメリットは次のとおりです。

〇 社会人がつまづくポイントがわかる
〇 修士論文執筆の心構えがわかる
〇 教授と良い関係を築くコツがわかる

具体的には、修士論文を書き上げるための心構えと指導教授と良好な関係を築くコツを伝授。筆者自身の社会人院生としての経験をふまえた内容となっています。社会人で大学院進学を目指す方はぜひ参考にしてみてください。

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社会人院生が留年する理由

働きながら大学院へ通う社会人院生のうち、毎年一定数が留年しています。理由としては「仕事が忙しく学業に充てる時間が取れない」「転勤に伴い通学できなくなった」など仕事に起因するものが多いです。私が大学院に通っていた時も、同じ理由で留年する社会人院生が何人もいました。

さわ
さわ

ですが社会人が留年する一番の理由は他にあります。それは修士論文です。

修士論文とは大学院での研究内容を取りまとめたもので、2~3万字におよぶ長編の論文です。大半の社会人にとってはこれまで書いた経験のない文量になります。学生一人一人に教授がつき、マンツーマンで指導を受けながら執筆します。

修士論文に伴う作業は修士2年目から本格的に動き出し、1年の大半を研究活動と執筆作業に費やします。特に秋以降は作業量が増え、仕事との両立が難しくなりがち。思っていた研究結果が出ずに、調査のやり直しや手法の変更をしているうちにタイムアップになる場合も少なくありません。

また教授の厳しい指導によって、途中で挫折してしまう学生もいます。たび重なるダメ出しに心を折られたり、研究方針で折り合いがつかず仲たがいしたりと、指導教授との関係が上手くいかず留年や退学にいたるケースを何人も見てきました。

そこで本記事では、社会人院生がつまづきやすい「修士論文」に焦点を当てて、留年しないための執筆の心構えと教授と良好な関係を築くヒントを解説します。

修士論文執筆の心構え

社会人がMBAを取得するため避けては通れないのが修士論文の執筆です。しかしながら、仕事との両立や研究の難しさ、長期間におよぶ執筆作業に耐え切れず途中で挫折(留年や退学)する学生も一定数います。そこで筆者の大学院進学の経験をもとに、社会人院生が修士論文を執筆するための心構えを5つ紹介します。

年間スケジュールの把握がキモ

社会人が修士論文を執筆するための心構え1つ目は「年間スケジュールを把握する」です。年間スケジュールの把握が重要な理由は以下のとおり。

〇 仕事や家庭の都合との調整
〇 執筆作業のモチベーション維持
〇 論文提出に関する手続漏れ防止

修士論文の執筆スケジュールは、大学院によって多少差はあるものの、おおよその日程は決まっています。

さわ
さわ

参考に、私が通っていた大学院の修士論文執筆スケジュールはこちらです。

修士論文の執筆は、ただ研究をして論文を書くだけではありません。年間を通じて、どんなイベントがあるのか把握しておくことで仕事や家庭との調整がしやすくなります。特に修士2年目の秋以降は執筆作業が本格化するので、予めスケジュールを空けておくのがおすすめです。

また長期に及ぶ研究や執筆作業のモチベーションを維持しやすくなります。論文提出に関する手続き漏れの防止にもつながるので、年間スケジュールは必ず把握しておきましょう。

研究テーマの変更を想定しておく

修士論文執筆の心構え2つ目は、「研究テーマの変更を想定しておく」です。入試時点で提出している研究テーマの変更を想定しておく主な理由は以下のとおり。

〇 研究テーマの変更は当たり前
〇 指導教授の意向により右往左往する
〇 変更を余儀なくされる場合がある

実は社会人院生にとって、修士論文の研究テーマ変更は「当たり前」と言えます。大学院での授業や先行研究の調査、研究活動において様々な影響を受けるからです。

さわ
さわ

私自身、修士2年目の4月~論文完成の間、何度もテーマが変わりました。

〇修士2年目の4月
・ラインマネジャーの労働時間管理と「従業員擁護者」としての人事の介入
〇修士2年目の9月
・ライン人事の労働時間管理を促す本社人事による働きかけ
●修士論文の完成時
・ライン人事のキャリア志向が労働時間管理パフォーマンスに及ぼす影響

また修士論文の研究テーマは、指導教授の意向によって大きく左右されます。研究の「新規性」や「面白さ」を追求するため、次々と新しい提案を出してくるからです。

さわ
さわ

私の場合は、研究テーマの最終決定が修士2年目の10月でした。

指導教授だけでなく、同研究科の教授陣の意見を受けてテーマを変更するケースもあります。修士課程においては、研究科全体で修士論文の研究計画を発表する場があるからです。発表の場では、同研究科に属する指導教授以外の教授から様々な批評を受けます。

さわ
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採用できる意見は積極的に受け入れて研究テーマに反映します。

そのほか、研究対象(企業や個人)にアプローチできなくなった、同じ研究が行われていたことが判明したといった理由で研究テーマを変えざるを得ない場合もあります。そのため修士論文の研究テーマは変更が伴うものと理解し、柔軟に対応できるよう予め心得ておきましょう。

執筆作業は後倒しになると心得る

「執筆作業は後倒しになると心得る」ことも、修士論文を書き上げるための重要なポイントです。実は修士論文の執筆作業は、以下の理由から必ずといっていいほど日程が後倒しになります。

✔ 教授が内容にOKを出すことが少ない
✔ テーマの変更や修正が頻繁に発生する
✔ 追加の調査や手法の見直しがよくある

論文指導では、教授から様々な提案や宿題が出され、それらをふまえた上で研究や調査を進めていきます。おおむね2~3週間に1回の頻度で確認(マンツーマンでの指導)が入るのですが、内容に関してOKが出ることはほとんどありません

さわ
さわ

「調査が不十分」「面白くない」と、沢山のダメ出しを食らいます。

それに伴い、研究テーマの変更や研究手法の見直しが都度発生。研究の「新規性」や「面白さ」を追求するため、唐突に修正を指示したり、追加で調査するよう求めてきます。

さわ
さわ

余裕をもって執筆していても論文完成は締切直前になる方がほとんどです。

「当初のスケジュール通り修士論文が書けない」と焦燥にかられないよう、執筆作業は後ろ倒しになるものと予め心得ておきましょう。

年末年始は休めないと覚悟する

社会人院生の修士論文執筆の心構え4つ目は「年末年始は休めないと覚悟する」です。修士2年目の年末年始は、家族団らんや帰省をしている暇はありません。主な理由は以下のとおりです。

✔ 修士論文の提出期限が迫っている
✔ 教授から修正指示が飛んでくる
✔ 論文の体裁を整える必要がある

大学院によって差はあるものの、修士論文の提出期限はおおむね修士2年目の1月

さわ
さわ

私の場合、正月三が日明け最初の週末が提出期限でした。

息抜きできたのは、大晦日の夜~元日のお昼までの半日程度。それ以外の時間はすべて修士論文の執筆作業に費やしました。教授からぎりぎりまで修正指示が飛んでくるため油断もできません。

なお提出にあたっては、論文審査のため大学指定の様式に論文の体裁を整える作業が伴いますが、指導教授は体裁までは確認しません体裁に不備があると受理されないので、執筆完了後に体裁を整える時間も考慮しておく必要があります。修士2年目の年末年始は休めないと覚悟しましょう。

指導教授とケンカしない

修士論文執筆の心構え5つ目は「指導教授とケンカしない」です。実はこれがもっとも重要な要素でもあります。教授とケンカしてはいけない主な理由は以下のとおり。

✔ アカハラに発展する
✔ 論文指導の途中でさじを投げられる
✔ 論文提出の際に承認してもらえない

実は大学の教授は、みなさんが思っている以上にプライドが高く、上下関係に厳しい存在です。授業や論文指導で学生が異議異論を唱えようものなら、怒りの導火線に火がつき、学生をまくしたてたり、ことあるごとに難癖をつけて嫌がらせしたりする場合があります。

学生側が自分の意を突き通して研究を進めたいと言えば、論文指導の途中でさじを投げたり、論文提出を承認してくれなかったりといったケースも出てきます。

さわ
さわ

ウソだと思うかもしれませんが、全て在学中に見聞きした内容です。

そのため論文指導の場では、教授の意見を尊重して異論反論を唱えないのが鉄則。確認や意見を述べたい場合は、「○○という認識であっていますか」「こういう考え方はいかがですか」など、教授の意見を批判しないよう慎重に答弁するのがポイント。修士論文を書き上げるには「指導教授とケンカしない」が最も重要です。

教授と良好な関係を築くには

修士論文執筆においては「指導教授とケンカしない」ことが重要だと解説しました。指導教授との人間関係が悪化すると、修士論文を書き上げるのが難しくなります。私が大学院に通っていた時も、教授との人間関係が上手くいかず、留年したり、退学を余儀なくされたりする社会人を何人も見てきました。

さわ
さわ

そこで得た教訓は、修士論文を書き上げる一番の秘訣は「教授と良好な人間関係を築く」です。

極端に言えば、指導教授との人間関係が円滑なら他のことはどうとでもなります。研究テーマや手法、調査対象者の選定、論文の書き方は教授がいくらでもリードしてくれるからです。あとは研究に対する意欲さえあれば、だれでも修士論文を書き上げることができます。

そこで筆者の大学院進学経験をふまえて、教授と良好な人間関係を築くためのポイントを5つ紹介します。

教授のキャラクターを確認する

教授と良好な関係を築くためのポイント1つ目は教授のキャラクターを確認する」ことです。どれだけ頑張っても、相性が合わない教授と良い人間関係は作れません。修士1年目は授業の数も多く、オリエンテーションや入学歓迎会で所属研究科の教授陣と会う機会はたくさんあります。予め各教授のキャラクターを分析しておきましょう。

さわ
さわ

主なチェックポイントは以下のとおりです。

✔ 授業の進め方や話し方
✔ 学生との接し方
✔ OB・OGの指導教授に対する意見

授業の進め方をチェックする理由は、同じやり方で論文指導する可能性が高いからです。授業での話し方やリズムに抵抗を感じない教授をおすすめします。気になる教授の授業は必ず履修するようにしましょう。

授業やオリエンテーションにおける学生との接し方も要チェック。学生に対し威圧的な態度を取る教授もいるからです。

さわ
さわ

以下の傾向は特に注意しましょう。

✔ 学生が反論すると怒り出す
✔ 学生の意見を徹底的に否定する
✔ 自分のロジックが正しいと説き伏せる

そのほか、当該教授に指導された経験のあるOBやOGの意見を伺うのも重要なポイント。論文指導の具体的なやり方を伺えるからです。「過去に退学した人がいた」「留年を余儀なくされた」などの体験談が出てきたら、他の教授をあたるほうがよいかもしれません。

教授の専門分野に研究テーマを寄せる

指導教授と良好な関係を築く2つ目のポイントは「教授の専門分野に研究テーマを寄せる」です。論文指導の担当になる教授は、学生が掲げた研究テーマに近い分野の専門家になります。指導開始後、教授が直近で研究していた分野や現在携わっている領域にテーマを寄せることで、論文指導にも熱が入り積極的なサポートを期待できます。

さわ
さわ

私は指導教授の専門分野を踏まえ、テーマを以下のように変更しました。

〇入試の時点
・組織内の多様性を有効活用できるミドルリーダーシップの分析
●修士論文の完成時
・ライン人事のキャリア志向が労働時間管理パフォーマンスに及ぼす影響

指導教授の専門性、直近の研究内容を踏まえ、上記のとおりテーマを変更。結果として過去の研究データや最新事例の共有など、修士論文執筆に有益なサポートを沢山受けることができました。

本来、修士論文の研究テーマは、現在の仕事や将来のキャリア形成を踏まえて学生自身で決定すべき内容です。一方でテーマが指導教授の専門分野から離れてしまうと十分な指導が受けられないのも事実。そのため自身が希望する研究テーマを軸に、できる限り教授の専門分野に歩み寄る姿勢を見せるようにしましょう。

日頃のやりとりは丁重に対応する

指導教授と良好な関係を築くためのポイント3つ目は「日頃のやりとりは丁重に対応する」です。大学教授は、上下関係を重んじる方が非常に多い傾向にあります。個人差はあるものの、大半の教授は学生とのフランクな付き合いを好みません

さわ
さわ

相手が社会人でも「教授と学生」という絶対的な上下関係を重視します。

私が通っていた大学院でも、日頃のやりとりで教授の機嫌を損ね人間関係が上手くいかなくなり、留年を余儀なくされた社会人院生がいました。指導教授との良好な人間関係を築くには、論文指導の時はもちろん、日頃のやりとりにも十分注意しましょう。

指導教授の意見を尊重する

指導教授と良好な関係を築くには「教授の意見を尊重する」ことも重要なポイント。大学教授は学生からの異論反論を嫌う傾向にあります。研究者として、自分が専門とする学問領域に絶対の自信を持っているからです。

さわ
さわ

学生が自分の意見を主張しすぎると、指導教授と関係悪化につながる場合があります。

会社でそれなりのポジションや収入を勝ち得ている人ほど要注意。ビジネス上のステータスや威厳をふりまいて意見するのはご法度です。指導教授と良好な人間関係を築くには、「教授と学生」というスタンスを忘れず教授の意見を尊重するようにしましょう。

教授からの依頼事に協力する

指導教授と良好な関係を築くポイント5つ目は「教授からの依頼事に協力する」です。教授との人間関係がより良くなり、熱心な論文指導を期待できます。時間が許すかぎり、無理のない範囲で協力することをおすすめします。

さわ
さわ

私は修士2年目の夏、教授が受け持つ学部ゼミの授業を依頼されました。

研究活動が本格化して時間的な余裕はありませんでしたが、有意義なゼミとなるよう入念に準備。ゼミでは、企業が抱える人事制度の問題点や今後の在り方を議論しました。結果として学生の反応も上々、3時間に及ぶゼミを無事こなしました。

その甲斐もあって論文指導では、定期的な指導に加えて、大学が冬休みに入った年末年始も論文を見てもらうなど手厚いサポートを受けることができました。時間的余裕のない社会人院生ですが、指導教授と良好な人間関係を築く上では、依頼があれば可能なかぎり応えるようにしましょう。

まとめ

以上、社会人院生向けに修士論文を執筆するための心構えと指導教授と良好な関係を築くポイントを解説しました。

さわ
さわ

修士論文を書き上げる秘訣は「指導教授との良好な人間関係」につきます。

「こんなはずじゃなかった」と後悔しないよう、教授のキャラクターや専門分野を理解して良好な人間関係を保つように心がけましょう。

\2023年の国内MBA合格者数147名/

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