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社会人として働きながらMBAを目指す方はこんな悩みはありませんか?
✔ 仕事と学業を両立する自信がない
✔ 途中で挫折しそうで怖い
✔ 留年や退学しないか不安
実は社会人の大学院進学(MBA取得)にはそれなりの覚悟が求められます。そこで本記事では、修士課程に通う社会人大学院生の生活実態と苦労について解説します。記事を読むメリットは以下のとおりです。
〇 社会人大学院生の生活実態がわかる
〇 修士課程のツライ部分を理解できる
〇 挫折しないためのヒントがつかめる
具体的には、修士課程に通う社会人大学院生の通学頻度・帰宅時間・課題やレポートの量・睡眠時間に加え、正念場となるポイントを紹介します。
私自身、働きながら大学院へ進学しMBAを取得しました。
社会人修士課程の生活実態について実体験をふまえて解説しているので、働きながらMBAを目指す方はぜひ参考にしてみてください。
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社会人院生は何が大変なのか
ネット上で社会人の大学院進学について検索すると「つらい」「きつい」「大変」といったワードをよく見かけます。たしかに働きながら大学院に通うには仕事との両立を求められたり、睡眠時間を削って課題をこなしたりと精神的・体力的な面で大きな負荷がかかることが想像できます。
しかし経験したことのない方には、イメージしにくい側面もあります。
そこで本記事では、働きながら大学院に通う社会人院生の生活実態に触れつつ、何が大変なのかを具体的に解説します。
修士課程における通学頻度
はじめに社会人の修士課程における通学頻度について解説します。なおここで解説する修士課程とは、働きながら通える「夜間週末型」の大学院における内容です。結論からいうと、修士課程における社会人の通学頻度は1週あたり「平日夜間に1~3日+週末に1~2日」です。
通学頻度に幅をもたせたのは、必修科目と自分が受けたい任意科目の開講日が異なっていたり、より沢山の科目を履修していたりと、学生によって履修状況が異なるためです。極端にいえば、卒業に必要な単位数だけ取れれば良いという方は、平日1日+週末1日通うだけでも単位数は十分満たせます。
実は大学の学部とは異なり、修士課程(MBA)の修了に必要な単位数はそれほど多くありません。参考まで私が通っていた法政大学大学院における修士課程修了に必要な単位は以下のとおりです。
【法政大学大学院の修了に必要な単位数】
必修科目:16単位以上
選択科目:10単位以上
論文指導:4単位
計30単位以上で修了要件を満たす
└専攻により30単位以上必要な場合あり
【授業時間と単位数】
授業時間:100分/1コマ
取得単位:2単位/1コマ
└週1コマで2単位、週2コマで4単位
上記のとおり、学部生と比べて修了に必要な単位数は少なくて済みます。社会人の場合は仕事の都合を考慮し、平日夜間は履修科目数をおさえつつ土曜(または日曜)にまとめて履修するケースが多いです。
私の場合、平日夜に週1~2日、土曜は終日(朝~夕方まで)履修しました。
個人的にはこのくらいの通学頻度であれば、それほどキツイとは感じませんでした。同期の中には週5~6日も通う学生もいたほどです。他の学生からも「通学がつらい」という話は聞いたことがありません。通学やその頻度自体が大学院生活の大変さに直結しているとは考えにくいというのが実感です。
平日に授業がある日の帰宅時間
つぎに平日に授業がある日の帰宅時間について解説します。夜間週末型の大学院における平日の授業はおおむね18時以降にスタート。1日に1コマ60分~100分の授業を2コマ受けるのが一般的です。授業が終了するのは21時~22時の間なので、帰宅は早くても22時台となります。
大学院~自宅までの距離が遠い方は、帰宅が日付を跨ぐ場合もあります。
以下は当サイトで紹介する、MBAを取得できる「夜間週末型」の大学院17校における平日夜間の開講時間帯です。
大学院 | 研究科 (専攻) | MBAプログラム | 平日夜間の 開講時間帯 |
---|---|---|---|
一橋大学大学院 | 経営管理 (経営管理) | ・経営学修士 └(経営管理) └(金融戦略・経営管理) | 18:20~22:00 |
筑波大学大学院 | 人文社会ビジネス科学 (ビジネス科学) | 経営学学位プログラム | 18:20~21:00 |
横浜国立大学大学院 | 国際社会科学府 (経営学) | 博士前期課程 社会人専修コース (MBAコース) | 18:50~21:00 |
埼玉大学経済経営系大学院 | 人文社会科学 (経済経営) | 経済経営コース | 18:30~21:40 |
神戸大学専門職大学院 | 経営学 (現代経営学) | 専門職学位課程 (MBAコース) | 18:20~21:30 |
九州大学大学院 | 経済学府 (産業マネジメント) | 専門職学位課程 | 18:30~21:40 |
東京都立大学大学院 | 経営学 (経営学) | 経営学プログラム | 18:20~21:30 |
兵庫県立大学大学院 | 社会科学 (経営専門職) | 地域イノベーションコース | - ※履修は土曜のみ |
早稲田大学大学院 | 経営管理 | 夜間主総合プログラム | 13:00~21:25 |
明治大学専門職大学院 | グローバル・ビジネス (グローバル・ビジネス) | 専門職学位課程 | 18:55~22:00 |
青山学院大学大学院 | 国際マネジメント (国際マネジメント) | 専門職学位課程 (イブニングコース) | 18:30~21:40 |
立教大学大学院 | ビジネスデザイン (ビジネスデザイン) | 博士課程前期課程 | 18:30~21:55 |
中央大学大学院 | 戦略経営 (戦略経営) | MBAコース | 18:30~22:00 |
法政大学大学院 | 経営学 (経営学) | 夜間コース | 18:35~22:00 |
関西学院大学専門職大学院 | 経営戦略 (経営戦略) | 企業経営戦略コース | 18:30~21:50 |
同志社大学大学院 | ビジネス (ビジネス) | 専門職学位課程 | 18:25~21:35 |
立命館大学大学院 | 経営管理 (経営管理) | マネジメントプログラム | 18:30~21:30 |
平日の授業終了が最も早いのは筑波大学や横浜国立大学の21時、一番遅いのは一橋大学や明治大学の22時となっています。
私が通っていた法政大学大学院の平日授業は22時まで。終了時刻が伸びたり、授業後に教授や学友と話し込んだりすることもよくあり、帰宅は大体23時半を過ぎていました。その後、食事や入浴を済ませて就寝できるのは深夜1時~2時頃。週に1~2回とはいえ、翌日に仕事が控える社会人にとっては正直ツライ部分と言えます。
課題やレポートの量
平日の帰宅時間が遅くなる以外にも社会人院生にとって大変な面があります。それは授業で課される課題やレポートです。修士課程では各授業ごとに毎回何らかの形で宿題が出されます。宿題の内容は指定論文の熟読や要約、レポート作成、プレゼン準備と様々で、履修科目が増えればその量も増えていきます。
修士1年目は常に課題に追われているといっても過言ではありません。
「論文を読めばいいだけでしょ」と考えるかもしれませんが油断大敵。学術論文を読むのは思いのほか時間を要します。ビジネスパーソンは長文を読むのが苦手な方が多いからです。ビジネスで扱うプレゼン資料や報告書は文字を極力省き、図やグラフを多用し視覚に訴えることで資料を全部読まずとも理解できるよう作られています。
そのため長文で構成された学術論文は非常に読みにくく難解に感じます。
聞き慣れない専門用語が頻出したり、和訳なしの英語論文が出てきたりと苦戦を強いられ、論文を一本読むのに数日かかるケースも…。要約やレポート作成、プレゼン準備はすべて論文の熟読がベースになるため、論文を読むのに時間がかかると他の課題が進まなくなり、締切に追われる日々が続きます。
毎日の睡眠時間
働きながら大学院へ通う社会人院生にとって最もツライと思われるのが睡眠不足。修士1年目は授業の課題に追われ、2年目に入ると研究活動と修士論文の執筆にかかりきりとなります。そのため在学中は慢性的に睡眠時間が短くなりがちです。
以下は社会人院生の入学前後における睡眠時間に関するアンケート調査結果になります。
大学院入学後に「睡眠時間が減った」と回答した人は全体の8割に及びます。また同調査で平日の睡眠時間を尋ねたところ、6時間未満の学生が9割を超える結果となりました。
上記は約20年前のデータですが、現在も似た状況であることが自身の経験からも伺えます。
私も平日22時まで授業があったため帰宅は23時半過ぎが大半でした。
帰宅後は学術論文を読んだりレポートを作成したりとすぐに就寝できません。そのため授業がある日の就寝は、深夜1~2時頃、睡眠時間は4~5時間が当たり前の生活をしていました。社会人でMBAを目指す方は、授業の課題や研究活動で睡眠時間が短くなることを覚悟しておきましょう。
別記事で社会人院生が実践する時間の工夫を解説しています。気になる方はこちらもどうぞ。
正念場は修士課程2年目
ここまで社会人院生の生活実態について紹介してきました。大変な部分はあるものの「このくらいなら我慢できそう」「2年間なら乗り切れるかも」と感じた方もいるでしょう。ですが油断は禁物。本当に大変なのは修士課程2年目、研究活動と修士論文の執筆が本格化してからです。
研究活動と論文執筆にかかりきり
修士課程2年目に入ると授業の履修はひと段落し、研究活動に重点が移ります。社会人院生1人1人に「指導教授」が割り当てられ、修士論文の執筆に向けた動きが加速していきます。大学院によって時期は前後しますが、修士1年目の2~3月頃には指導教授が決まり、研究テーマの選定に入るのが一般的です。
研究テーマは入試で提出した研究計画書をベースに検討。修士1年目の段階で研究計画を見直ししている場合は、修正版を元に議論が始まります。
すぐに研究テーマが決まると思ったら大間違い。
研究テーマの新規性や面白さを追求するため、指導教授から色々な意見が出されます。研究対象を広げたり、アプローチの仕方を変更したりと提案は様々。それに伴う研究の可否やどんな結果を導きうるか学生自身で調査しなければなりません。何度もダメ出しを食らいながら、研究テーマが決まるのはおおよそ7~8月頃になります。
テーマが決まらずダメ出しに耐え兼ねギブアップする学生も出てきます。
テーマが決まったら研究活動スタート。研究対象(企業やその従業員など)にアプローチして情報を集めます。論文執筆も平行して進めるため、9月以降は作業量が増加。思うような結果が出ない場合は指導教授から軌道修正の指示が入ります。追加の調査や研究対象の変更が発生し、11月頃まで慌ただしい日々が続きます。
この時期に研究達成の見込みがないと留年を余儀なくされます。
12月以降は修士論文の執筆に専念。これまで調査した内容をまとめつつ先行研究を引用して裏付けをし、論理的な文章に仕上げていきます。修士論文は年始を提出期限とする大学が多いため、年末年始の休みはなし。ノンストップで執筆を進め、提出にこぎつけるイメージです。
教授からの厳しい指導
修士課程2年目が正念場となるもう一つの所以は「教授からの厳しい指導」です。大学院における教授と学生の位置付けは「絶対的な上下関係」といっても過言ではありません。授業では温厚なふるまいをしていても、論文指導においては厳しい姿勢をとる教授もいます。
論文の解釈が間違っている、研究の論理が飛躍しているなど詰められる場面も多々あります。
特に社会人院生は、時間に追われて学術論文を飛ばし読みしがち。一部の内容を拾い読みした結果、主旨と異なる解釈をするケースがよくあります。大学教授は論文の解釈や引用の仕方に非常にシビアな側面をもっており、烈火のごとく叱られるなんてこともしばしば。
なかには高圧的な指導のあまり「指導教授を変更してほしい」と要望を出す学生もいます。教授との人間関係をこじらせて退学する方も一定数いるなど論文指導の厳しさは相当なものです。大学院を目指す方は予め肝に銘じておきましょう。
なお別記事で修士論文を攻略するための心構えや指導教授との良好な人間関係を構築するヒントを解説しています。気になる方は以下のリンクからどうぞ。
まとめ
以上、社会人院生の生活実態と修士課程におけるツライ部分を解説しました。働きながら大学院へ進学するには、それなりの「つらさ」「きつさ」「大変さ」が伴います。
一方で仕事に行き詰まりを感じる社会人にとって大学院進学は専門性の向上やキャリアの見直しにつながる絶好の場ともいえます。リスキリングやリカレント教育、MBA取得など進学の目的を整理してから挑むようにしましょう。
以下、社会人が働きながら通える「夜間週末型」大学院を紹介しているので気になる方はこちらもどうぞ。
\2023年の国内MBA合格者数は147名/