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消防設備士6類(以下、乙6)受験を検討する方は、こんな風に考えていませんか?
・国家資格だから難しそう…
・合格率は何割くらいか知りたい
・実際の難易度はどの程度だろう?
乙6は消防設備士を目指す方の入門的な資格。点検件数のもっとも多い消火器を取り扱うための資格で、消防設備点検の仕事をはじめて「最初に受ける資格」という方も多くいます。受験資格はなく誰でも挑戦できるため、毎年2万人前後が受験する人気資格となっています。

その一方、乙6の合格率の低さに腰がひけて受験を敬遠する方も…
そこで本記事では、乙6の合格率と試験の難易度について解説します。筆者は令和6年度に乙6を受験して一発合格しました。自身の受験経験をふまえて、乙6の実際の難しさや注意すべきポイントを紹介。この記事が乙6受験を検討する方の一助になれば幸いです。
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消防設備士乙6の合格率

乙6の直近10年度分の受験者数、合格者数および合格率は以下のとおりです。
年度 | 受験者数 (人) | 合格者数 (人) | 合格率 (%) |
---|---|---|---|
令和6年度 ※ | 19,515 | 7,132 | 36.5 |
令和5年度 | 18,719 | 7,192 | 38.4 |
令和4年度 | 25,023 | 9,712 | 38.8 |
令和3年度 | 25,634 | 10,240 | 39.9 |
令和2年度 | 20,955 | 8,944 | 42.7 |
令和1年度 | 21,333 | 8,176 | 38.3 |
平成30年度 | 21,194 | 8,476 | 40.0 |
平成29年度 | 21,623 | 8,188 | 37.9 |
平成28年度 | 20,627 | 7,807 | 37.8 |
平成27年度 | 20,099 | 7,888 | 39.2 |
平成26年度 | 21,784 | 9,200 | 42.2 |
令和5年度~平成26年度までの10年度分を遡ってみると平均合格率は39.5%。年度による合格率の変動が少ないのが特徴です。受験年による当たり外れがないので、どの年でも受験しやすい資格と言えます。国家資格としては合格率も高めなので、初学者の方にもおすすめです。
※令和6年4月~翌1月までの集計分
乙6の実際の難易度

乙6の合格率は分かったものの、実際の難易度はどうなのか。

筆者自身が受験した感想は「そこまで難しくない」というのが本音です。
消防設備士6類の試験は、筆記試験と実技試験で構成されています。筆記試験は4肢択一のマークシート方式。何となくでも解答を覚えている問題であれば、おおよそ正解できます。仮にまったく分からない問題でも、4分の1の確率で正答できるので、難易度は決して高くありません。
筆記試験は写真やイラストを見て、消火器の構造や使用方法などを記述式で解答する形式。暗記だけに頼れない分、筆記試験より難易度は上がります。ただ記述式といっても、消火器や構造部の名称を書いたり、使用方法を簡略的に記述するのみで、長文を書く必要はありません。過去問を解いていれば、問題なく解答できます。
個人的な体感としては、「合格率5割を超えてもよいのでは?」という程度の難易度でした。
それでも乙6の合格率が平均3割台に留まっているのはなぜか。その理由は以下の3つが挙げられます。
・筆記は科目ごとに足切りがある
・数学を含んだ問題が出題される
・実技は1問1問の配点が大きい
乙6の合格率が低迷する理由の一つは、科目ごとに足切りがある点。筆記試験は「消防関係法令」「基礎的知識」「消防用設備等の構造・機能・整備」の3科目で構成され、各科目に合格基準(40%以上の正答)が設けられています。

そのため、全体をバランスよく学習しなければなりません。
乙6の受験者は「今まで資格試験を受けたことがない」という方も珍しくありません。勉強の仕方が分からず偏った学習を続けて、不合格となる方もたくさんいます。苦手科目を放置していると、思わぬところで足をすくわれるのが乙6試験の特徴です。
また、筆記試験で「数学を含んだ問題」が出題されるのも合格率を押し下げる要因です。「基礎的知識」の科目では、中学~高校レベルの数学的要素を含んだ問題が出題されます。文系には少し難しい内容で、筆者も数学の公式をネットで調べて復習したりしました。

数学が苦手な方はここでつまづきます
他の科目は合格基準を満たしているのに、「基礎的知識」だけ基準を下回るというケースです。筆者自身もこの科目は「正答率60%」と危なかったです。

乙6の合格率が低迷する3つ目の理由は、1問1問の配点が大きいこと。実技試験(鑑別)は大問が5つ出題されるのに対して、合格基準は「正答率が60%以上」とシビアです。各問ごとに部分点はあるようですが、それでも油断はできません。ちょっしたミスが合否を左右します。
また実技試験では、重箱の隅をつつくような問題も出てきます。「こんなの見たことがない」と面食らう場面もあります。試験対策が難しい側面も合格率低迷の要因といえるでしょう。
結論、乙6の難易度はそれほど高くありません。しかしながら、乙6特有の要因(足切りや数学、配点の大きさ)によって合格率が低迷し、本来の難易度よりも難しく見えてしまうのが実情です。
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まとめ
以上、消防設備士6類(乙6)の合格率と実際の難易度について紹介しました。
乙6は消防設備士を目指す方の入門的な資格です。合格率だけ見ると難しく見えますが、実際の難易度はさほど高くありません。バランスのよい学習と実技対策を徹底して、ぜひ一発合格を目指しましょう。
別記事で乙6の学習法や合格に必要な勉強時間を解説しています。気になる方はこちらもどうぞ。