学び直しやリスキリングの一環で、大学院進学を検討する方はこんな悩みを抱えていませんか?
・何から始めたらよいか分からない
・具体的な情報収集の仕方が知りたい
本記事では、大学院進学を検討する社会人が進学先を探すための段取りを解説します。まず最初に気になる大学院のHPを見てみましょう。SNSで在学生や卒業生が発信する情報をチェックするのもおすすめ。情報を集めた後、入学説明会や模擬授業、個別相談に参加することで、情報の裏付けをしながら進学先を絞ることができます。
自身の進学経験を元にした内容なので、大学院に興味のある方はぜひ参考にしてみてください。
まずはネットで情報収集
進学先検討にあたっては、まず興味のある大学院を見つけるところからスタートします。自分で思いつく大学院のHPをさらってみましょう。ピンとくるものがなければ、大学院進学のポータルサイトを利用するのも手。おすすめはリクルートが手掛ける「スタデイサプリ社会人大学・大学院」のサイトです。
好きなキーワードから、社会人向けの大学院をまとめて検索できます。
大学院へ資料請求したり、説明会の情報を確認できたりと、大学院進学を希望する社会人には必見のポータルサイトです。定期的に情報が欲しい場合は、同サイトのメルマガ登録もおすすめ。興味のある大学院が見つかったら資料請求してみましょう。同サイトなら複数の大学院へまとめて資料請求できます。
資料請求と並行して確認しておきたいのが各校のホームページ。募集要項をはじめ、研究科の詳細や教授の一覧、シラバス、時間割と進学に役立つ情報が満載です。在学生の年齢や属性、プロフィールを掲載する大学院もあり、実態を把握するのに役立ちます。
そのほか在学生や修了生がSNSで発信する大学院の情報も要チェック。研究科の雰囲気や授業の様子、研究活動に関する口コミも情報源の一つになります。自分で答え合わせができるように、説明会やオープンキャンパスに行く前に、できる限り情報を集めておきましょう。
大学院に赴いて確かめる
入試説明会に参加する
「仕事と両立できそうか?」「入試の難易度はどのくらい?」「どんな内容を学べるのか?」といった不安や悩みを一気に解決してくれるのが、各大学院が開催する説明会やオープンキャンパスです。説明会参加を機に、大学院進学を決意したという社会人も多くいます。
私も入学説明会に足を運んだことをきっかけに大学院進学を決意しました。
大学院の入学説明会は、出願締切の1~2か月前に開催されるのが一般的です。主に研究科単位で実施しており、所要時間は2時間程度になります。参加するには大学院や研究科のHPから事前予約が必須。参加費はかかりません。
入学説明会では、研究科の特色や学習内容、入試の詳細を説明してくれます。ゲストとして在校生や修了生が同席する場合もあり、進学の動機や具体的な入試対策、入学後の苦労などリアルな体験談を聞くことができます。模擬授業や個別相談会を合わせて実施するケースもあるので、気になる大学院があれば迷わず参加しましょう。
入学説明会は、主に土日や平日夜間に実施されます。実際の授業時間帯と同じ日程で開催されることが多いので、大学院に通うシミュレーションにもピッタリ。仕事や家庭の都合でキャンパスに赴く時間が取れない方は、オンライン型の説明会を利用するのも手です。
私が参加した入学説明会の内容は以下のとおりです。
<入学説明会の主な内容>
・大学院入試の概要説明(60分)
・希望研究科の模擬授業(30分)
・希望研究科の教授と質疑応答(10分)
・希望研究科の修了生との対談(20分)
合計:120分程度
入学説明会の会場は、大学の授業でよく見かける大教室で行いました。学部長や学科長が自ら説明してくれたおかげで、大学院や研究科の雰囲気を肌で感じることができました。
説明会終了後は別教室へ移動し、希望する研究科の模擬授業に参加。私は「経営学」の研究科を選択したのですが、人気が高く教室があっという間に満席となるなど、「これだけのライバルがいるのか…」と少々面食らった記憶があります。
模擬授業の後は、教授や修了生との対談を実施。大学院入試の心構えや履修のスケジュールなど、教授や修了生から直接話を聞くことで入試に対するモチベーションも高まりました。入学説明会は大学院や研究科のリアルを感じられる場所です。事前に得た情報との答え合わせにもなるので、ぜひ入学説明会に足を運ぶことをおすすめします。
模擬授業を受けてみる
入学希望者向けの説明会やオープンキャンパスの一環で、模擬授業を行う大学院は沢山あります。模擬授業とはいえ、内容は大学院の授業そのものなので、専門的な授業を体験できます。
模擬授業を担当するのは、実際にその科目を教える教授です。模擬授業の科目は、入試説明会の案内にあらかじめ掲載されているのでチェックしておきましょう。その科目を履修する学生になったつもりで参加することで大学院レベルの学びを肌で感じられます。
今後接点を持つかもしれない教授と接する機会が得られることも模擬授業のメリットです。私の場合、模擬授業を担当した教授が面接の試験官を務めていました。
<模擬授業の教授と接点をもつ例>
〇 大学院入試の際の試験官だった
〇 履修する科目の担当教員だった
〇 修士論文執筆の指導教授だった
一度会って話をしたことのある教授だったので、話の進め方やキャラクターが想像しやすく、安心して面接に挑むことができました。
模擬授業ではなく、在学生向けに開催される実際の授業に参加できる場合もあります。具体的には「公開授業」として外部のゲスト講師を招いて授業を行う際、聴講生として参加する形です。授業後は個別相談の時間も設けるなど、入学希望者の進学ガイダンス的なイベントにもなっています。
個別相談を活用する
大学院の個別相談ではホームページやパンレットからは分からない生の情報が得られます。研究科の詳細や授業の内容、ゼミの進め方など、教授がマンツーマンで解説。自分の研究テーマやキャリアプランが研究科の専攻やカリキュラムと合っているかも確認できます。
研究に対する理解が深まり、大学院への進学意欲やモチベーション向上につながるのも個別相談の大きなメリット。入学後の生活や授業に対する具体的なイメージもつかめるので、出願前にモヤモヤを払拭するのにも最適です。
研究系の大学院では、理系文系を問わず「研究室訪問」を必須とする大学院もあります。これは教授と学生のミスマッチを防ぐため、入学希望者が事前に教授と面談し、研究内容について相談するというものです。個別にアポイントをとって研究室を訪問するのが一般的ですが、個別相談の機会を研究室訪問にあてられる場合もあります。
まとめ
以上、大学院進学を検討する方向けの情報収集の仕方を解説しました。大学院進学の第一歩はHPやパンフレットからの情報収集です。ある程度情報を得たら、答え合わせのため入学説明会に参加するのがおすすめ。模擬授業や個別相談を活用して、出願前にモヤモヤを払拭しておきましょう。
別記事で大学院進学にかかる学費や志望校選びのポイントを解説しています。気になる方は以下の記事もどうぞ。